ニューカレドニアはステンレスの材料であるニッケル鉱石の輸出が盛んで、
世界でも2番目の埋蔵量です。
ただ何故ニューカレドニアのニッケルがたくさん輸出されるのかと言うと、ステンレスの消費が一番盛んな中国にニューカレドニアが近いため運搬料が安くなる関係で需要が多くなっているのです。そのため、ニューカレの政府も観光業よりニッケル産業が重視され、労働力をアジアの各地から大量に集める必要があります。特に2000年代の初めには大きな工場ができたため労働力の確保が必要となりました。
ただ労働者も1人でやってくるのではなく家族で移住してくるため、1家族が住める家が大量に必要になります。その対策として政府はホテルにキッチン機能を備えたホテル(=コンドミニアム)を作り、国が年間単位で買い取ることにしたのです。そのため1998年以降に建てられたヌメアのホテルはキッチンがついたコンドミニアムばかりになっていったのです。
このコンドミニアムが多いことこそが今のヌメアのホテルの特徴と言っても良いでしょう。
ところがここ数年はその中国も経済が失速し、ステンレスの需要が減ってきました。そしてニッケルの価値も暴落しました。そういうことでここ数年のニューカレ政府はニッケル以外の産業として、今後は観光業に力を入れることにしています。
国が観光業に力を入れたのも最近のことなので手探りになっていますが、今後どのようにニューカレドニアの観光が変わっていくのか楽しみです。